憧れるのは庭付きですが、敷地が狭いのならば、駐車スペースを造るので手一杯、ということもあるでしょう。庭をデザインするのは『設計事務所』ですが、外構工事専門業者も利用されています。駐車場のデッドスペース、ここにも小さなガーデンを造り出すことが可能です。また、敷地のみに着目するのではなく、建物の中、いわゆる『中庭』のデザインを設計してもらう活用術もあります。景色を見たければ空を見上げることになりますが、それでも、プライバシーが守られるのがメリットではないでしょうか。開放的な空間をどうしたら実現できるか、そうしたデザインも考えてくれます。例えば、中庭を挟んで対面する室内空間に段差を設け、屋根の開口部を介し、仰角の低い視線で空を視界に捉えることができるようになります。室内から庭、そこからの眺めが道路や塀などであればもったいないものので、様々な景色を見せるデザインも設計してもらえます。
隣の家の陰になって、日当たりがあまりよくない、そうした悩みを抱える一戸建て住宅の外構工事を請け負うのは、庭師やデザイン事務所です。メインガーデンは南向きとはいいますが、仕組みはシンプルです。花は太陽のほうを向いて咲くからで、花を育てるならば、南向きです。ですが、実際には建物の中から花や庭を見ることになります。きれいに咲き誇る花は正面から観賞するのがいいはず、ともなればメインガーデンは北側のほうがよいことになります。日の当たらない部屋に光を入れるためにつくるのが『光庭』、バスタイムを楽しむためにバスコートのような小さな庭を生活の中に取り込む提案もしてくれます。ほんの小さな空間も、しゃれたしつらいで生活に変化を与えることができます。
外構工事での希望は、バラの花の垣根、緑の芝生、あふれる色とりどりの花々などの園路などではないでしょうか。エクステリアに夢も膨らむかもしれませんが、庭をデザインするためにはスペースも必要ですし、使える空間の条件もあるようです。それらをチェックしてくれるのが、デザイン設計者です。花を植えたい願望があれば、風通し、日照、広さなどを確認してくれます。というのは、植えたいスペースが家の日陰になっているかもしれませんし、風通しの悪い塀の陰になっているかもしれません。せっかく造作しても、家の中から全く見えない位置に庭があれば、デザインしても意味が薄くなります。半日陰や日陰を好む植物、花や木にはそれぞれの生育に適した条件が必要です。ですから、デザインするだけでなく、そうした植物の知識を持つ設計士が、植栽までサービスとして担ってくれます。また、庭として使える条件をチェックしてくれるだけでなく、家のまわりを見て、病気にならない、害虫が発生しない、そうした手間をかけない植栽も担ってくれます。